ヨルノサンポ団の日記

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"ベーシックインカムへの懸念"(医学は関係ないつぶやき19)

さて、スペインでベーシックインカムが導入される(よく調べたら低所得者に対してのものだから、ベーシックインカムではないと思うけど)とか、ZOZOの社長が実験をするとかしないとか。いくつか前の筆者の記事でベーシックインカムへの発言は避けた。しかし、せっかくの機会なので記載してみようと思う。ただし、全くもって専門ではないため、誤りが含まれる可能性が高いことはご了承いただきたい。また、あくまで学問的興味としての記事である旨もご理解いただきたい。

 

先に述べておくと、私はコロナの騒動の前からベーシックインカムという概念には興味を持っていた。ただし、現実問題として実現するにあたり、既得権が絡むこともあり難しいことであると考えていた。しかし、今回のコロナで現金一律給付の流れができ、そこからベーシックインカムをという声も出てきている。

 

あくまで個人的な拙い理解ではあるが、ベーシックインカムとは、個別対策的な社会保障を包括的な個人への物とすることであるとの理解である。つまり、生活保護や年金といった個々人に向けられていたものを撤廃した上で、その浮いた財源を個人へと当てるものである。ここで重要なのは、個人へ向けるということ・所得に限らず給付すること・労働成果や意欲に限らず給付することであるとも理解している。おそらく、日本では国民皆保険の撤廃はなされないだろうから、その他の社会保障給付額を国民頭で割ると、大体月額5万円くらいになるだろうか。

 

ここでよくなされる反対意見としては、一律のお金を渡すと労働意欲が低下するというものがあるが、フィンランドやイランで実験がなされていて、(確か)労働意欲の低下や、最終的に手元に残るお金は減らなかったというデータであったはずだ。勿論、渡す金額にもよるとは思うが、財源の問題を考えるとそこまで大きな金額にはならないであろう。

 

貧富の差が拡大するという反対意見もよくなされるが、これについては結論が出ずに堂々めぐりの議論が歴史上されてきた経緯もあるのでここでは触れない。

 

私は"小さな政府"という概念をある意味盲信している部分がある。これは郵政民営化USJの民間運営などのエピソードを聞いてとの背景からきている。当然机上の空論である可能性も十二分にあり、社会主義のように崩壊する可能性も否定はできないが、自由主義としてのベーシックインカム制度に興味はある。ただし、問題点があることも重々承知であるし、この制度が社会的弱者のためになるかは分からない。

 

なぜ、このような記事を書いてみたかというと、ベーシックインカムを盲信的に進める記事が増えたように感じるからだ。ベーシックインカム導入は例えば年金制度の廃止を意味すると思うのだが、そこが抜け落ちていると思う。導入が望ましいか、望ましくないかはさておき適切な議論がなされるべきではあると思う。専門ではないのでよくわからないし、自分もわかっていないという自戒のための記事という部分も多分に含む。