ヨルノサンポ団の日記

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"美女と野獣ってただのDVでは?"(医療のつぶやき 20)

さて、今日は医学的な客観性はない。個人的に美女と野獣はただのDVではないかという説を唱えてみようと思う。

美女と野獣(Beauty and the Beast)は、元々は1740年にヴィルヌーブ夫人が書いたものが原型になっている。その後、1946年に映画となり、有名なところだと1991年にディズニー映画となり、その名を知らぬものはいなくなった。また、2017年にはデイズニー映画の実写版が公開され、エマ・ワトソンが出演したことで話題となった。

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幼い時に、デイズニー映画として見たことがある。とても純粋だった僕の目には、おお、真実の愛ってすごいな、愛の力は偉大だ!と思っていたこともあった。しかし、どこで道を踏み外したのであろうか。今では、いや、これはただのDVと同じ仕組みでは、と主張するようになってしまった。

 

この物語は、野獣の家に不法侵入者として捕らえられた父の代わりに主人公ベルが身代わりとなり、野獣の家で過ごすことになる。その後の展開について、客観性を持たせるために、wikipediaから引用してきた。

 

"こうして城に残ることになった失意のベルを、ポット夫人やルミエール、置き時計のコグスワースなど家財道具に変えられた城の召使たちは快く受け入れもてなしてくれた。ベルも次第に気を取り直し城の生活になじもうと努力するが、礼儀知らずで我がままな野獣の凶暴な振る舞いに耐えかねて城を飛び出してしまう。そして吹雪の中で野生の狼に襲われるが、すんでの所で駆けつけてきた野獣に救われる。その事件をきっかけにベルは醜く横暴な野獣の心の中に残る優しさに気づき、野獣も彼女の優しさに触れお互いに心を通わせるようになる。日々をともに過ごしていく中で、野獣は徐々に人間らしい心を取り戻してベルに想いを寄せるようになり、ベルもまた、野獣に惹かれていく。"

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ところで、ストックホルム症候群というものをご存知だろうか。元々は1973年にストックホルムの銀行強盗時に、人質が犯人と協力して警察に敵対するような行動をとるようになったことから言われたものだ。メディアではよく恋愛感情を作るものと言われているが、基本的には心の繋がり、同調性の獲得という表現あたりが望ましいか。ただし、人質事件で毎回起こるわけではなく、頻度としては8%と程度との報告もある。

 

ストックホルム症候群には、いくつかの要素が必要である。監禁された空間であること、人質が命の危機を感じていること、人質が犯人に命を助けられたと感じること、犯人が監禁していること以外に人質に優しくすること、といった要素がある。

 

では、ここで美女と野獣に戻ろう。いや、ただのストックホルム症候群やないかーい。つまり、これは真実の愛でもなんでもなく、心的外傷後ストレス変化を見ているだけなのだ。お話としては、元々は性格が悪かった男が魔女に野獣の姿に変えられていたのだが、ベルの愛の告白によってその呪いが解け、二人幸せにお城で過ごすという終わり方だ。

そう、この男元々性格が悪いのだ。そして、二人で幸せに過ごす?ここから始まる展開を想像すると、


「ベル!逃げて!」と言いたくなるような気がしてくる。意味がわかると怖い話みたいだ。

 

真実の愛なんてものは難しくて、結局ただの精神医学で分析できることが多い。いつも思うのだ、所詮人間は猿に毛が生えたような存在でしかないのだ。