ヨルノサンポ団の日記

演劇集団のゆるい日記!twitter(@yorunosanpo0315)も!

エッセイを読もう(ogrn)

時間があるので、ブログを投稿しようと思う。


最近在宅ワークをしている。あんなに行きたくないと言っていた会社も、実際こなくてもいいよと言われると誰かと喋るのが恋しくなるし、不思議だなぁと思う。


全然ひとりでも平気な方だけれど、仕事以外の日は稽古場にふらっと顔を出してはみんなとごはんを食べたり、友達と写真を撮りにいこうぜといって旅行にでかけたりと、わりとアクティブに動いていた私にとって、家での過ごし方がよくわからなくて地味に辛い。無駄にぬりえを塗ってみたり、誰に披露するわけでもないのにギタレレを練習してみたり、魚をさばく動画を見て三枚におろすイメトレをしたりしているのだが、みんなは何をして過ごしているのだろうか。


誰とも接触せず淡々と生活を送っている私だが、このブログが最近のささやかな楽しみになっている。劇団員以外に見てる人はいるのだろうか、果たしてほんとにこれが劇団の宣伝になっているのだろうかと少々疑問は残るものの、なかなか会えない分団員が何を思い、どう日々を過ごしているかを知れるのは嬉しい。


そういえば昔から人の思考などを垣間見るのが好きで(こういうと語弊がある)、エッセイ収集が趣味だった。私はどうでもいいことを深く考えて悩むわりに、日本語が下手なせいで、それを誰かに正確に伝えるのが苦手だ。なので、日々もやもやしながら過ごしているのだが、エッセイは自分と同じような気持ちをライトでポップに表現してくれるし、なにより「私だけじゃなかったんだ!」という気持ちにさせてくれるのでとっても好きだ。


長文のブログになってしまうが、ここで、私の好きなエッセイを紹介しておこうと思う。(芸人ばかりなのは許してほしい。)外出自粛の日々に是非読んでみてはいかがだろうか。

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①「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(阿佐ヶ谷姉妹)

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→阿佐ヶ谷で生活するおばさまたちの日常が描かれているだけなのだが、ほっこりして面白い。なにより、エリコさんとみほさんの上品で常にまわりの人への感謝が溢れる文章が大好きだ。以前阿佐ヶ谷に住んでいた自分にとって、整骨院西友、中華料理屋、純喫茶にフィットネスジムの話は、懐かしい場所のオンパレードすぎて、時々読み返してしまう。webでも一部読めるようだ。

 

②「僕の人生には事件がおきない」(岩井元気)

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→最近読んだハライチ岩井のエッセイ。同窓会不要論でネットニュースなどでも話題になっていたので、知っている人もいるかもしれない。タイトル通りほんとに何もおこらないのだが、日々の生活でおこる現象に対する岩井さんの考えがすごく丁寧にかかれていている。エッセイのひとつに、「インスタントあんかけラーメンにはまりすぎて、水筒にあんかけスープを入れて持ち歩くようになったのだが、それを外で飲むときの背徳感がたまらない」みたいな話があるのだが、まじでどうでもよすぎて好き。


③「完全版社会人大学人見知り学部卒業見込」(若林正恭)

www.amazon.co.jp→オードリー若林のエッセイは「社会人大学人見知り学部卒業見込み」、「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」、「ナナメの夕暮れ」の3部作になっている(と勝手に思っている)のだが、最初の「社会人大学~」が一番ぶっとんでいて好きだ。端から見たら自意識過剰すぎるし物事を考えすぎなのだか、それを笑いに昇華できるのがこの人のすごいとこなのだと思う。

 

④「野田の日記 上・下」(野田クリスタル)
→この間R-1で優勝したマヂカルラブリー野田のエッセイ。ブログがそのまま文庫化されただけなのだか、この人のすごいところはこれだけSNSが多様化している時代のなかでサービスが終了するまでの16年間ずっと魔法のiらんどでブログを書きつづけたことである。すごい。努力の人である。15歳からNSCに入り、ぶっとんだ芸をし続けてきた彼の普通の日常が垣間見れて面白い。井下好井や顔色よろしわるしなど芸人の名前がたくさん登場するため、芸人をあまりしらない人からすると若干読みにくい部分もあるが、郵便局でのバイトの話や実家でのお母さんとのやり取り、筋トレ中のエピソードは普通に面白くて読みやすい。はじめは意味がわからないタイトルも、ブログ全体を読んだ後にわかるという伏線回収感も好きだ。(追記:調べたら新宿と大宮にあるよしもとの劇場でしか販売してないようだ。残念。)

 

⑤「時をかけるゆとり」(朝井リョウ)

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→やっと芸人じゃない人。小説家・朝井リョウのエッセイ。お堅くてまじめな小説家のイメージが強かったが、エッセイではとってもポップな文章でびっくりする。宣材写真であんな賢そうな顔して映っている人でも、日々失敗して恥をかいたり、自分を卑下したりしながら生きているのだなと思うと安心してしまう。なぜだろう。続編の「風とともにゆとりぬ」も好き。
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気づけば、なんやかんやでたくさん書いてしまった。また気が向けば書こうと思う。(ogrn)