"マスクを付けると顔の魅力が下がる！？"(医療のつぶやき26 るーにー)

さて、風邪に関する連載をしているわけだが、今日は一転マスクの話をしてみようと思う。よく、「マスク美人」という言葉がある。今はコロナウイルスの影響でマスクをしている人が増えたと思うが、以前も例えば化粧をする時間がないからマスクをして外に出かけました、という女性を見たこともある。おそらく、マスクをすることで隠したいという気持ちもあり、またまことしやかにマスクをした方が綺麗に見えるということも言われている。

当然病院なんてマスク美人の宝庫であるはずだ。マスクをしている時は綺麗だなと思った看護師さんが、マスクを外したらがっかり、、、なんてことは、、、、(あえて明言しない)

 

いや、我らがコードブルーを見てみよう、、、うーん、、、なんとも言えない。というより、おい、医者陣マスクしろよ！！感染感染！！

と、そんなマスク美人論争に関する論文が我らが日本から出ている。

The Sanitary-Mask Effect on Perceived Facial Attractiveness.(Japanese Psychological Research, 2016;58:261-272)である。これは、白いマスクをつけた20-30歳の顔写真をコンピューターで一枚ずつ表示して、外見的魅力を評価してもらうというものであった。

結果として、マスクをすることによって顔の魅力は下がり、特に元の顔の魅力が高い人ほどより魅力が減る傾向にあった。

昔から言われていることとして、顔の魅力というのは、対称性や皮膚の美しさといった健康性によって左右されると言われている。そのため、筆者はマスクによって顔の魅力的な部分が防がれるという要素と不健康であるという印象という要素によって魅力が下がるとしている。

と、いう論文は出たものの、まだまだ調べて欲しい気持ちはある。

個人的には、魅力が平均化されるという点と、病院でのマスクには不健康の印象がない点、あとは病院という特殊な仲間意識のようなものがマスク美人を生み出しているような気がしている。

マスク美人なんてろくなもんじゃねえ、って思うが。