”医師って変人だってよく言われるけどさあ”(医学のつぶやき14 るーにー)

さて、主宰とギスギスしたやり取りをしているわけだ。よく、こんな感じで、医師は頭がおかしいとか、ナルシストだとか、偏屈だとか、言われる。確かに格好の飲み屋のネタであるとは思う。そして、これはどうやら日本だけでなく、英国でも同様のようであるのだ。

折角なのでそれについた調べた論文を紹介しよう。

今回紹介するのは、"Mirror mirror on the ward, who's the most narcissic of them all?Pathologic personality traits in health care"(CMAJ 2015 Dec 8;187(18):1359-1363)である。これは、英国の病院で実施された医療職が変人かどうか調べた研究である。変人の指標としては"dark triad"というものを使用している。

ダークトライアドとは、ナルシズム、マキュベリズム、サイコパシーの３つのパーソナリティー特性の総称である。ダークと名が付く通り、これらの気質は人にとって悪であるとされている。応用心理学などでよく研究されており、これらの特性が高い人は社会的問題を起こす恐れがあるとされている。以下に３つを簡単にまとめる。

ナルシズム：誇大性、エゴイズム

マキャベリ：対人操作、道徳観への冷笑的無視

サイコパス：継続的反社会活動、利己主義

これらは決められたアンケートにて指標にすることができる。そして、この論文では248人の医療従事者(医師199人)と159人の一般職に分けてこのアンケートを行った。

結果は驚くなかれ、医療職は一般職よりもこのダークドライアドの得点は統計学的にも有意に低かった。ただし、外科医は医療職の中ではナルシストの得点が高かった(一般とはぼちぼち)※参照

こういう結果が出たわけだから、今後は変わっているとか、2度と言わなようにしてもらおうと思った。が、医療職の同期にも筆者は変わっていると言われたことを思い出した。南無三。

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